詩的

千草湊のブログ

おはなし3



こんぺいとう



傷つくたびにこんぺいとうを食べていた。
かりぽりぽり
奥歯で砕けるももいろの小粒を想像し、あまりの甘さに顔をゆがめた。
けれどその甘さはいまのわたしにとって必要な甘やかしだと思えたものだから。
かりぽりりと口にする。
口の中でゆっくりと溶けるきいろい小粒に、なぜだか愛おしささえ感じる。
こんぺいとうの数だけ傷つき、傷ついた数だけのこんぺいとうがわたしのからだで消化されてきた。
かりぽりり
いやされるということは、こんぺいとうのやさしさだ。
あんなにたくさんとがっているのにそれは、やさしさと甘さに満ちあふれている。
かりぽりぽり
かりぽりり
お茶がほしい。
しぶいしぶいお茶がほしい。
人生けっきょくは苦さだって必要なもの。
そう思いながらもわたしはこんぺいとうを口にする。
傷ついて、ひとつぶ かりり。
また傷ついて、ふたつぶ ぽりり。
そのうち虫歯になるかもしれない。





ことば7




それまでは どうか 笑って。
一歩一歩 あなたの高みに。
アイラブユー をたずさえて



ことば6



心ごととらわれているようなものや
自分のもっているすべてを
中空にさしだして、
それが誰かのためになるのなら
それ以上に幸せなことなどないと
思ってしまえるのだった。
ぼくの魂はそこにある
そう思えてしまうのだった。



ことば5



いまのぼくはありったけに温かい、きみへの想いにあふれているから
すごくぬくぬく
すごくさわやか
すごく、愛
純粋ってきっとこういうことなんだって思ったの



おはなし2



その本を開くとそこから夜が始まった。
昨夜はそのことにだれも気づかなかったけど、
夕暮れから夕闇にいたるグラデーションは
すべて僕の机の上で行われていたんだ。







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カテゴリを「ことば」にするか「おはなし」にするか迷いました。
なんとなく絵が浮かぶので「おはなし」にしてみたけれど。
今後もそんな基準でいこうかしら。



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